くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

読書

須永朝彦編訳『江戸奇談怪談集』がおもしろい

先日購入した須永朝彦編訳『江戸奇談怪談集』がおもしろい。 本書は江戸時代に発行されたさまざまな書物からいわゆる「奇談」「怪談」のたぐいを集めたもの。私も『耳嚢』や『伽婢子』は知っていたけど、こんなにたくさんの本があったとはなあと、感心するこ…

クーリエ・ジャポン(2012年12月号)を読みました

一番ショックだったのは山形浩生氏の連載が終了したこと。うーむ、これでクーリエ・ジャポンを読む理由の8割がなくなってしまった(大げさ)。 まあ、クーリエ・ジャポンは山形浩生氏の連載を抜きにしてもおもしろい雑誌なのでこれからも買うけどね*1。 いま、山…

あとは品揃え次第

日本でのAmazon Kindleの発売が発表されました。日本でもいよいよKindle発売! Amazonリンプ副社長「すべての準備が整った」(INTERNET Watch) 読書好きとしては気になってしまう。本体の値段は「Kindle Paperwhite」で、8,480円。ちょっと背伸びすれば手が届…

本の虫クラブ8月例会に参加しました

以前のエントリーで「来たれ若人」と書いた記憶があるんだけど、今回はなんと女子高生が来たぞ! それはそれとして、今回はジャン・ハロルド・ブルヴァンの『消えるヒッチハイカー』を紹介しました。都市伝説について書かれた一般向け解説書の古典的名作です…

ティム・ハーフォード先生の『The Undercover Economist』第2版が出てたみたい

“The Undercover Economist” – a free chapter(The Undercover Economist) 去年イギリスで出版されて、近々アメリカでは電子書籍版が出るらしい。で、上記エントリーでは、第2版で追加された章が無料公開(pdfファイルです)されています。第2版で追加されたの…

クルーグマン先生の怒りが伝わってくる本(ポール・クルーグマン著『さっさと不況を終わらせろ』感想)

遅ればせながらようやく読みました。本書の主張は、訳者解説でも書かれているとおり「財政政策と金融政策をもっと積極的にうってこの不況から抜けだそう!短期的な財政赤字なんて気にする必要なし!」という極めてシンプルな主張です。 訳文もいつもの山形訳…

本の虫クラブ7月例会に参加しました

先週の日曜日に本の虫クラブ7月例会がありました。 いつもはミステリを紹介していますが今月から夏と言うことで、夏の間(7月、8月、ついでに9月もするかも?)私のもうひとつの好物、怪談、幻想小説を紹介するつもりです。 今回は横山泰子著『妖怪手品の時代…

本の虫クラブ7月特別会に参加しました

7月1日日曜日に本の虫クラブの7月特別会がありましたので参加してきました。 今回はテーマが設定されていまして、「祭り」もしくは「学園」。私は似鳥鶏先生の「いわゆる天使の文化祭」を紹介しました。一応今回は、pieni学園祭の一環として開催されましたが…

クーリエ・ジャポン8月号を読みました

毎回「特集はつまらないけど、個別の記事は面白い」と誉めている当ブログですが、クーリエ・ジャポンの2012年8月号の特集は「世界の宗教」と、久々に興味深い特集が組まれていました。 キリスト教の新しい動きからモルモン教、さらには統一教会の内部分裂話…

本の虫6月例会に参加しました

先週の土曜日に「本の虫」の6月例会がありました。今回私が紹介したのは『ビブリア古書堂の事件帖』シリーズ*1。このシリーズを例にとり、「ビブリオミステリ」の概要も話しました。 来月の例会は、7月22日の日曜日の14時からだったかな?詳しくは部長さんの…

マクロ経済学の素晴らしい見取り図(ヨラム・バウマン著/山形浩生訳『この世でいちばんおもしろいマクロ経済学』)

私がいわゆる「マクロ経済」というものに興味を持ったのは、2002年に買った『クルーグマン教授の経済入門』でした。それ以来何度あの本を読み返したことでしょう。私のマクロ経済観は『クルーグマン教授の経済入門』で養われたといってもいい。 さて、本書も…

本の虫クラブ5月例会に参加しました

今回は、ディクスン・カー作品について熱く語りました。制限時間を大幅に超えてしまったけど満足(他の参加者の方は迷惑だっただろうけど(笑))。あと、20年以上ぶりに『ねないこだれだ』を読み聞かせられて久々に童心に返った気分にもなりました(笑)。しかし…

ヨラム・バウマンのマクロ本は期待できそう

ダイヤモンド社の新刊案内に、ヨラム・バウマン著/山形浩生訳の『この世でいちばんおもしろいマクロ経済学』が載りました。『この世でいちばんおもしろいマクロ経済学』(ダイヤモンド社) 目次と立ち読みがアップされています。目次に目を通してみると、一般…

本の虫クラブ4月例会に参加しました

22日に本の虫クラブがあったので参加してきました。数ヶ月ぶりの参加。 今回は、ジョン マニング著『二本指の法則』を紹介しました。この本の内容を簡単に要約すると、人差し指と薬指の比率は人体のいろいろなところに影響しているよという本。大ざっぱに言…

3年ぶりに『雇用大崩壊 失業率10%の時代』(田中秀臣著)を読んだ

たまたま本棚で目についたので久々に本書を読んでみました。本書はリーマンショック後の2009年3月にでた本なのですが、一読していまでも通用する本だと感じました。 章構成 第1章 「二段階不況」の日本 第2章 経済の現状に対する、五つの誤解を解く 第3章 漂…

経済セミナー最新号(No.665)が届きました

今回の特集は、「経済学の誤解を、経済学で解く」。 巻頭対談は、ネットでおなじみの飯田泰之先生と、『お寺の経済学』等で有名な中島隆信先生です。経済学を軸にいろいろな話題について対談されています。 興味深かったのが、飲食業界の話。「飲食業界がこ…

本の虫クラブ(平日会)に行きました

17日の金曜日に本の虫クラブ(平日会)に参加してきました。今回は珍しく圧倒的に男子の比率が高い本の虫になりました。 私が紹介した本は、このブログでも感想を書いた、川口知万著『媚薬の検証』。今回は少人数だったので、いろいろ深い話ができたと思います…

「元気」になりたい人、必読!(川口友万著「媚薬の検証」)

私はまだ20代後半なので今のところ下半身の悩みはありません。とはいえ、気がつけばアラサーと言われる年齢。スポーツ新聞やおじさんが読む週刊誌によく載っている広告が気になりだす年齢でもあります。 本書は、性欲の減退に不安をおぼえはじめた筆者が、あ…

本の虫クラブ1月例会に参加しました

今年最初の本の虫クラブでした。今日は携帯を忘れたため写真は無し(ノД`) 私は、コナー・オクレリー著「無一文の億万長者」と、大竹まこと著「こんな料理で男がまいる」を紹介しました。「無一文の億万長者」は余りうまく説明できなかったな。反省、反省。 …

100冊に届かなかったか(´・ω・`)

読書メーターで2011年に読んだ本をまとめることができるようになったのでまとめてみました。読んだ本は85冊と、100冊に届きませんでしたが、読書メーターには雑誌や再読した本は含まれていないので、それを含めれば余裕で100冊は超えていると思います。 買っ…

本の虫クラブ12月例会に参加しました

昨日、本の虫クラブ12月例会に参加しました。今年最後の本の虫クラブです。 私は以前感想を書いた「日本で一番幸せな県民」と、クリスティの「牧師館の殺人」を紹介しました。さて、来年度から平日と、休日の2回行うそうです。平日が、2012年1月17日の19:30…

大阪クリスティー読書会に参加しました

1週間前のことですが、関西ミステリ読書会主催の大阪クリスティー読書会に参加してきました。【再掲】大阪クリスティー読書会・追加開催のお知らせ(翻訳ミステリシンジケート) 課題本はアガサ・クリスティーの「牧師館の殺人」。イギリスの片田舎で起こる殺人…

幸福度調査へのたたき台(「日本で一番幸せな県民」(坂本光司&幸福度指数研究会著)感想)(追記あり)

以前、こんなニュースが話題になりました。全国“幸福度”ランク!1位・福井、最下位・大阪(ZAKZAK) 本書はこの調査を書籍化したものです。本書は4章立てで、第1章がGNPからGNHへと題し、GNH(国内総幸福)の必要性を説きます。第2章は全国幸福度ランキング、第…

ミクロ経学を勉強する際の副読本としてはいいかも(ヨラム・バウマン著/山形浩生訳「この世で一番おもしろいミクロ経済学」感想)

買った当日に読みました(1時間半ぐらいで読めたかな)。日本語訳も自然で非常に読みやすい本だと思います。ただ、やっぱり物足りない(笑)。山形浩生氏があとがきで言うように、ミクロ経済学の教科書を使って勉強しつつ、息抜きとして本書を利用するのがいいと…

本の虫クラブ11月例会に参加しました

2ヶ月ぶりの参加。今日はマイケル・ルイス「マネーボール」とモーリス・ルブラン「水晶の栓」を紹介。相変わらずべらべらしゃべりました。 来月は12月18日 15:00〜です。 正確な日時の確認は部長さんのブログでどうぞ。 http://znsch.blog123.fc2.com/

ダイヤモンド社のやる気のなさ

11月に山形浩生氏の翻訳本が2冊出るようです。要約 ケインズ 雇用と利子とお金の一般理論作者: 山形浩生,J・M・ケインズ出版社/メーカー: ポット出版発売日: 2011/11/16メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 272回この商品を含むブログ (11件) を見るこの世…

これが経済成長なんだ!(「ザ・求人欄」感想)

Twittterで「面白い」と、つぶやいていた方がいたので買ってみました。 本書は、昭和3年(1928年)から昭和39年(1964年)までの、新聞*1に載った求人広告を載せた本です。まず一読して驚くのが求人広告の多さ。下の画像は高度経済成長まっただ中の1964年の求人…

本の虫クラブ8月例会に参加しました

今日も本を抱えて参加してきました。 今回は、以前ここで感想を書いた。赤木かん子編「人間消失ミステリー」を取っかかりに、消失ものミステリーを複数紹介しました。久々にミステリーを紹介した気がする(笑) 次回は、9月25日の14:00からです。

橋本治先生の本を初購入

岡山に行ったついでに購入。 私は、私の好きな評論家や学者が言及している著作はなるべく読もうとしています。大森荘蔵先生の「流れとよどみ」、廣松渉先生の「新哲学入門」、遠山啓先生の「数学入門(上下)」、丸山眞男先生の「日本の思想」等々*1 で、今回…

読んだ本の約1/3がディクスン・カー

7月の読書メーター読んだ本の数:14冊読んだページ数:4665ページナイス数:31ナイスフレンチ警視最初の事件 (創元推理文庫)クロフツの作品は「樽」を読んで以来2作目。フランツ警視の登場が遅かったせいもあってか、後半が駆け足気味か?/新訳のおかげかすご…