本書は、経済入門と銘打ってありますが、経済学の理論を用いて書かれた小説ととらえた方がいいでしょう。あらすじは、何かしらの悩みを抱えた相談者が亜玖夢博士の事務所を訪れ、その悩みの処方箋を書いてもらうのだが……といった流れです。基本的にブラックなオチが多いかな(でも最終章で救われるからハッピーエンドといえるかもね)。
個人的にはいじめ問題をネットワーク経済学で解き明かす部分には、唸ってしまった。たしかに人間関係もネットワークだもんなぁ。ちなみにネットワーク経済学ってなに?という方は私が要約したクルーグマンミクロ経済学 第22章「情報・情報財・ネットワーク外部性」をご覧ください。
- 作者: 橘玲
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/11/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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