くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

GDPギャップの推移に歴代の総理&日銀総裁を書き足してみる

 ふと思いついて、今週の指標に掲載されている最新のGDPギャップの推移に歴代の総理&日銀総裁の在任期間を書き足してみた。

今週の指標 No.1090 2013年10−12月期GDP1次速報後のGDPギャップは前期から縮小(内閣府)


GDPギャップの推移と歴代総理

GDPギャップの推移と歴代日銀総裁



 こんなに総理がコロコロ変わってたら(*小泉政権を除く)、ある程度の期間の長さで一貫した景気対策なんて打てないよなあと思ったり。RIETIの伊藤新氏が政治の安定性の回復は実体経済にどう影響するか?というコラムを書いているけど、そこでも政治の安定性の重要性について触れられています。

 さて、日銀総裁の方を見ると、やはり故速水優元総裁のスゴさがまず目につきます。在任期間中のGDPギャップを-2%から-4%の間におさめているあたり、ほんとうに「保守的な中央銀行家」*1だったんだなあ。もちろんGDPギャップは金融政策だけでなく、財政政策でも埋めることができる。当時は故小渕元総理が積極財政をやっていたが、それでも2%ほどしか需給ギャップが縮小しなかったのか。小渕元総理が志し半ばで倒れなかったらどうなっていたのかなあ。

 白川前総裁の任期期間中の推移を見てみると任期後半はGDPギャップを-2%から-4%の間におさめている。やはり、白川前総裁も故三重野元総裁や故速水元総裁のように「保守的な中央銀行家」だったのだろうな。

*1:「保守的な中央銀行家」とは政府と中央銀行の目的を「GDPギャップの安定」と「物価の安定」とした場合、「物価の安定」をより重視する中央銀行家のことです。過度なインフレは経済厚生を毀損させますから「物価の安定」をより重視する中央銀行家とは「ゼロ」もしくは低めのインフレ率を目指す中央銀行家と言えます。(このあたりの話は経済セミナーNo673号に載っている「中級マクロ経済学 第9回 中央銀行と金融政策」を参考にしています。)