ひさびさにブレークイーブン・インフレ率を確認
本日岩田規久男副総裁の講演&記者会見がありました。
最近の金融経済情勢と金融政策運営(日本銀行)
田日銀副総裁が初の会見、「下振れリスク小さい」 量的緩和効果に自信(ロイター)
日銀にアップされた挨拶文を読むかぎり、黒田総裁などの挨拶文と比較して特に変わったところは見当たらず。これがいまの日本銀行執行部の共通見解なのでしょう。たしかに各種指標は改善しているし、消費者物価の伸びも展望レポートの見通しにそっているしなあ。このままうまくいってくれることを祈るばかり。
さて、記者会見の様子を伝えるロイターの記事で気になった箇所は次の箇所。
<BEIは5年物重視>
物価連動国債から試算される市場の期待インフレ率(BEI)は「(昨年発行された)10年物による指標よりも、データの蓄積が多い5年物による指標を重視している」と指摘。
5年物BEIが昨年末から急上昇しているのは「米金融緩和縮小の影響を市場が消化しているため」との解釈を示した。その上で「マネタリーベースと予想インフレ率の関係は非常に安定しているのが確認された」とし、副総裁就任前から主張してきた日銀による資金供給量の拡大が、物価を引き上げるリフレ派の理論の正しさが証明されたとの見方を示した。
岩田副総裁は5年物のBEIを重視しているのか。というわけで、ひさびさに財務省の物価連動債のページに行ってブレークイーブン・インフレ率を確認。
5年物(旧物価連動国債)のBEIはすでに2%を突破しているのね。10年物のBEIも1.4%ぐらいだけど上昇傾向だし、自信を持って当然か。「マネタリーベースと予想インフレ率の関係は非常に安定しているのが確認された」という発言に対しては「このグラフを見るかぎり安定してるとは言えないような……」と思ってしまうけど(^_^;
このままうまくいきますように!