くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

白川総裁退任

白川日銀総裁「激動の5年間だった」 退任会見(日経新聞)

日銀の白川方明総裁は19日午後の退任記者会見で、任期中を「激動の5年間だった」と表した。印象深い出来事として、2011年3月の東日本大震災と08年9月のリーマン・ショック、デフレ脱却に向けた金融緩和政策を挙げた。

 総裁はデフレ脱却と持続的な経済成長には「日銀の強力な金融緩和と、幅広い主体の努力が必要だ」と改めて述べたうえで、「この機会をうまく生かして本質的な課題解決が進むよう願っている」と語った。


 5年間お疲れさまでした。結果がすべてとはいいませんが、この5年間の消費者物価指数は0%近辺をウロウロしており、日銀自らが目的をしている物価の安定――2%以下のプラス領域――は達成できませんでした。やはり白川総裁もいままでの日銀総裁のように「慎重な」総裁だったということでしょう。

 白川総裁の評価はリフレ派と金融業界関係者(実務家)では別れています。前者が批判的で後者は好意的。まあ、実務家からの評価が高いということは実務能力は高いのでしょう。

 でも、優秀な選手が優秀な監督になるとはかぎらないという言葉もあります。

 白川総裁の不幸――それは日本全体にとっての不幸でもあったんだけど――は政治のゴタゴタによって本来就くべきでないポストに就いてしまったことでしょう*1

 本当、翁邦雄先生みたいに学者として実務面を絡めた教科書でも書いたり、講義をやっていればたいした害はなかったんだけどね……

*1:しかし、当初の案のように、武藤総裁、伊藤隆副総裁だったらどうなってたんだろうなあ。