くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

お見事

 祭りに乗り遅れた感がありますが、この話題は書いておかねばならないでしょう。

「量的・質的金融緩和」の導入について(13時40分公表)(日本銀行)*pdfファイルです

 非常にわかりやすい文章となっています。「2%を達成するために、金利ではなく量をターゲットとします。マネタリーベースを2年で2倍にします。買い入れは長期国債中心です。ETFREITも買います。」

 いやあ、わかりやすい。ようやく日本銀行は「中央銀行が信用できるかたちで無責任になることを約束した」*1といえるでしょう。

 もちろん、これ(量的緩和)が「説得力あるかたち」かは議論が分かれるところでしょう。でも、黒田総裁は「達成するまで何でもやる」という姿勢は崩してないし、いまのところマーケットの反応も上々だ*2。本当にこれがうまくいくかは来年以降まで待たないと分からないけど、私は楽観派。

 しかし、初回でここまでの金融政策パッケージをまとめてそれをほぼ全会一致で通してしまう黒田総裁の手腕には脱帽。正直言って私はここまでやるとは思っていなかった。さすが大蔵官僚出身なだけあるな(関係ない?)。


 さて、これで3本の矢のうち1本目は満足な形で放たれたといえるでしょう。残りは2本の矢だけど、2本目の矢(財政政策)はどうなるかなあ。麻生財務大臣は「積極的な財政政策をやる」といっているけど*3、どうなることやら*4

 それと一番の懸念は来年の消費税増税だよね。安倍首相によると今年の10月に実施するかどうかの判断をするらしいが、延期して欲しい。


 そういえば、この決定を受けて祝杯をあげた方が多かったみたいだけど、まあ2%達成した時点であげても遅くはないでしょう。というわけで、私は2%を達成した時に「竹鶴21年」で祝杯をあげたいと思います(笑)。

*1:元ネタはこれのこの部分。「だったら金融政策を有効にするには、中央銀行が信用できるかたちで無責任になることを約束することだ――説得力あるかたちで、インフレを起こさせちゃうと宣言して、経済が必要としてるマイナスの実質金利を実現することだ。」

*2:自分で言うのもなんだが、マーケットマネタリスト的な考えだなあ(わはは)。

*3:http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE93102S20130402

*4:一番やなパターンは予算の総額を変えずに、社会保障費を削って公共投資を増やすことかなあ。総額増やさんと意味ないでしょ?