くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

「いまの景気」すら良くしようとしなかった民主党が言ってもなあ




緊急経済対策で前原氏「財政出動は副作用大」と懸念(MSN産経ニュース)

民主党の「次の内閣」でネクス財務相を務める前原誠司前国家戦略担当相は13日のフジテレビ番組「新報道2001」で、政府の緊急経済対策について「財政出動は副作用が大きい。『今の景気が良ければいい』という方向性を極めて懸念している」と語った。

 ただ、経済対策を柱とする平成24年度補正予算案の対応については「これから中身を精査していきたい」と述べるにとどめた。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に関しては「交渉に入らないと話にならない。交渉に入った上で国益を守る交渉をすべきだ」と強調した。

 

 一般的に財政出動の副作用は「クラウディングアウト」と「インフレの進行」でしょう。さて、いまの日本の長期金利は0近傍だし、インフレ率にいたっては0からマイナス圏内をうろちょろしてる。とてもじゃないけど、クラウディングアウトやインフレの進行が起こっているとは考えられない。

 前原議員は「短期的な成果だけじゃなくて、長期的な視点で経済政策を運営しろ」と、言っているのかもしれないけど、ケインズ先生も「長期的には私たちみんな死んでいる」って言ってますし、いま不景気で困っている人を助けないでなんのための為政者でしょうか。

 もちろん「長期的な発展のために、いま生きている人は犠牲になれ」と、主張するのは自由だけど、まあそれだと選挙には負けますわな*1

 こういう発言を聞くと「そりゃ選挙で大敗するわけだ」と、嘆息してしまいます。

*1:そういえば、10年ぐらい前に「日本経済には痛みをともなう構造改革が必要なのだ!」と、主張する人が首相になったけど、政権前期はともかく後期は(言葉とは裏腹に)拡張的金融政策を行って経済の下支えしてたもんなあ。あれは周りのブレーンが良かったのかもしれんが、経済センスは民主党よりマシだったのかもなあ。