くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

どこを削る?

3年間 歳出を今年度以下に(NHKニュース)

政府が危機的な財政を立て直すため、近くまとめる、向こう3年間の歳出に大枠を定める「中期財政フレーム」では、国債の利払い費などを除く歳出を今年度予算以下に抑える方向で検討が進められています。

今年度の国の予算は、一般会計の総額で過去最大の92兆円余りに上りましたが、来年度以降も社会保障費が毎年1兆1000億円程度増え続けるうえ、民主党政権公約を予定どおり実施すると、数兆円規模で予算が膨らむ見通しです。このため、政府は、財政の健全化に向けて、向こう3年間の歳出に大枠を定める「中期財政フレーム」を近くまとめる方針です。これまでのところ、毎年の予算の歳出のうち、政策の実行に充てる一般歳出と地方交付税交付金の合計額を、向こう3年間は今年度と同じ71兆円以下に抑えることで、歳出の拡大に歯止めをかける方向で検討されています。ただ、政府内には、地方交付税に歯止めをかけることは地域主権の理念に反するとして、大枠を設けるのは一般歳出に限るべきだという意見があることから、調整が行われています。歳出を今年度以下に抑えるには、既存の事業や政権公約の政策に充てる予算の大幅な見直しが避けられない見通しで、予算の削減をどのように進めていくのかが課題となります。

NHKニュースは掲載期間が短いのでこちらにφ(..)メモメモ 平成22年度一般会計の予算構成を財務省のサイトから引っ張ってきたんだけど*1、どこを削るんだろう。

 国債の利払い費は除くので、それを除いたら社会保障費(医療、年金、介護等)がトップ。それに続いて地方交付税交付金が続く。歳出抑えるならこのあたりに手をつけなきゃならないだろう。ただ社会保障費に手をつけると、お年寄りを敵に回しかねん。「弱者にやさしい政治」、「第三の道」を標榜している以上、これに手をつける勇気が菅首相にあるのだろうか(笑)。
 次に大きいのは地方交付税交付金。税源移譲して、見かけ上の支出を減らすってのはどうだろう?あ、これは財務省が嫌がるか(笑)*2
 あと、どこがあるかなあ。公共投資は相変わらず削減されまくってるし。これ以上削減するのは、難しそう。これに関連して、もう一個NHKニュースを貼っておく(一昨日Twitterでつぶやいたことなんだけど)

建設職人の妻ら 仕事の増加を(NHKニュース)

不況や公共工事の削減で仕事不足や賃金の低下に苦しむ下請けの建設職人の妻ら3000人余りが都内で集会を開き、生活を守るため仕事を増やしてほしいと訴えました。

東京・千代田区日比谷公園には、首都圏各地の建設会社で働く職人の妻や母親などおよそ3300人が集まり、厳しい現状を訴えました。このうち、千葉県のグループは「食べていくのがやっとの先の見えない待ったなしの状況です。夫に仕事をください」と話し、建設不況で家庭生活も深刻な状況になっていることを訴えました。また、都内のグループは、家庭の状況を再現した寸劇を披露し、職人に仕事がなく、子どもの教育や遊びにかける費用も削らなければならない現状を訴えました。建設業界をめぐっては、不況や公共工事の削減で昨年度の工事の受注高がバブル期以降で最低になり、下請けの建設職人の中には、この3年で賃金が40%も減る人がいるなど、厳しい状態が続いています。夫が外壁工事の職人で2人の子どもを育てている女性は「仕事がないし、仕事があっても賃金が安い状況が続いていて、家計も厳しい状態です。一向に状況が変わらないので、何とかしてほしいと思い集会に参加しました」と話していました。(赤字強調は引用者)

 3年で給料40%減!このニュースを読んだときは愕然としました。公共投資の削減は、こういった人達をさらなる地獄に突き落としかねない。政府は、介護や農業に労働者集中させるんだっけ?経済状況が悪いのに、そんなに簡単に転換ができるとは思えないのだが……

*1:平成22年度予算のポイント (財務省)*pdfファイルです

*2:話はずれるけど、記事内にある「ただ、政府内には、地方交付税に歯止めをかけることは地域主権の理念に反するとして」というのがよくわからん。地域主権にするなら財源移譲して、交付金を減らした方がいいんじゃないの?