くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

日本の経済学者って謙虚なんですね

 経済セミナー8・9月号に載っていた浜田宏一先生の「経済学と経済政策の間 金融政策は無力なのか?」を読みました。全部で6ページながら、まずはじめに「いま、経済学の誤解が、国民、企業の福祉を害している状態だからである。」と宣言し、日銀の金融政策のお粗末さを批判、そして民主党の経済政策、そのブレーンである小野(善康)、吉川(洋)学説にも触れています。

 文章全体に、「このままじゃヤバイ」というトーンが漂っており、浜田先生の危機意識の高さがうかがわれます。

 さて、私が一番気になった箇所は、「7.若手学者に望むこと」というパラグラフで紹介されている日本経済学会で行われたアンケートです。ちょっと引用してみましょう。

昨年実施された日本経済学会のアンケート調査によると、リーマン危機後の政策に、経済学が役立っていると答えた学会員が46.1%しかいない、また日本銀行の金融政策を是認する学者が34.7%、出口戦略を考慮すべきだという会員は、38.2%という調査がされている。(中略)「より一層の金融政策を行うべき」という回答は17.7%に過ぎなかったという。

 「より一層の金融政策を行うべき」という回答が2割以下というのもorzですが、「リーマン危機後の政策に、経済学が役立っていると答えた学会員が46.1%しかいない」というのも驚き。「リーマン危機後の政策」という限定が付いていることを考慮しても、「経済学が役に立っている」と答えた人が半分もいないとはなあ。日本の経済学者って謙虚なんだなあ。ハッタリでもいいから「役に立っています!」と答えとかないと、蓮舫議員に仕分けされちゃうんじゃ(笑)。