くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

足らぬ足らぬは工夫が足らぬ?

天声人語3月4日分(asahi.com)

入社式のあいさつの中で、荻田伍(ひとし)アサヒビール社長の言葉が印象に残った。「大変な時期に入社したと考えるか、変革期こそチャンスと考えるかで、皆さんの行動や成長は違ってくる。前向きに考えれば、知恵と工夫が生まれる」▼門出の景気づけにしても、元気を分けてもらった。経済がこの惨状だからこそ、個人も会社も、そして国も、知恵の絞り時、工夫のしどころだ。ロンドンのG20サミットに集った首脳は、エゴを抑え、一緒に知恵と金を絞り出そうと話し合った▼それにしても、次から次に浮かない数字が出てくる。先の日銀短観では、大手製造業の景況感が過去最悪になった。輸出が振るわないうえ、内需は賃下げや失業で湿るこれからが冬本番との見方さえある▼過日の小紙で、同志社大学教授の浜矩子(のりこ)さんが「海外で跳びはねているジャパンマネーを呼び戻せ」と説いていた。この辛口エコノミストによると、戻すべきものがもう一つある。ふるい落とされた人を、政策の力で経済活動の輪に戻すことだ▼浜さんは、怪しげな金融工学が経済の営みから人間を消したと嘆く。「グローバル化の時代、仕組みだけ整えても運営はできない。精神論ですが、心意気、魂、人間らしさが出てこないと輝きは増しません」▼幸い、米ロの間に再び雪解けの兆しが見える。同時不況の渦の中、どの国も好き勝手をする余裕はない。中国とて大国の責任を感じていよう。浜さんの言う「地球村」的な発想を促すなら、この危機は結構なチャンスかもしれない。要は心意気である。

とりあえずこちらに_〆(。。)メモメモ…

門出の景気づけにしても、元気を分けてもらった。経済がこの惨状だからこそ、個人も会社も、そして国も、知恵の絞り時、工夫のしどころだ。

もう20年ぐらい企業や個人は知恵を絞ったり、工夫をしているのですがいっこうに景気が良くなりません。日本全体で金回りが悪くなっているのに日本の中央銀行は、石油と同じぐらい経済活動にとって大事なお金をいっこうに増やしてくれません。石油という資源は、日本で産出されない以上コントロールできないとあきらめられますが、お金は違います。日本中で企業や個人が「お金が足りない!」と叫んでいるのに、なぜ日本の中央銀行はなにもしないのでしょうか。
後半のエコノミストの言葉もすごーい。

浜さんは、怪しげな金融工学が経済の営みから人間を消したと嘆く。「グローバル化の時代、仕組みだけ整えても運営はできない。精神論ですが、心意気、魂、人間らしさが出てこないと輝きは増しません」

世界金融危機で日本が一番落ち込みが激しかったのは、他国と比較して日本人に、心意気、魂、人間らしさがなかったせいかw*1

この危機は結構なチャンスかもしれない。要は心意気である。

むかーし、むかし、極東の島国にいたある首相は、「戦争は精神力と精神力の戦いであり、負けたと認めれば負けであり、国土が廃墟になろうと、わが身が滅びようとも、負けを認めなければ負けにはならない」といったそうです。天声人語のこの部分を読んで、なぜかこの言葉が浮かびました(笑)。

*1:酔っぱらったおじさんなんかが、こういう発言をしたのなら「ハイハイ、ワロスワロス」でスルーするけど、社会に影響を与える(だろう)大学教授がこういった発言をすると、突っ込まずにはいられません。