幕末の備中松山藩で財政再建に成功し、子弟教育にも尽力した陽明学者・山田方谷(1805〜77年)のNHK大河ドラマ化実現に向け、伊原木隆太知事らは24日、東京都渋谷区のNHK放送センターを訪れ、松本正之会長に方谷を現代に紹介する意義をPRした。
知事は、署名運動を進める実行委員会共同代表の岡崎彬県商工会議所連合会長、近藤隆則高梁市長らと訪問。「質素倹約だけでなく知恵と工夫で産業を興し、領民の道徳もただした。今の日本で伝えたいメッセージがある」とアピールした。1カ月半余りで署名が県内外から約16万人分集まるなどの盛り上がりぶりも伝えた。
実行委の訪問は昨年12月に続き2回目とあって、松本会長は「皆さんの活動で、方谷はNHK内では浸透しつつある。さらに、各方面へPRすることで認知度が上がるのではないか」と述べた。
実行委は2015年の放送を目標に昨秋発足。11月末から、署名運動を本格化させている。
主な業績は藩の財政立て直しか。概要を見るかぎり、倹約と産業振興によるものみたいだ。あと、この視点はいいな。
方谷は朱子学(とこれを奉ずる幕藩体制)の弱点を、己の欲望を絶とうとする余り、義に適った利までも卑しんでしまい、結果的には正当な勤労による利益までも否定的に捉えてしまう点にあることに気付いていた。
ただ、大河ドラマ化にするには地味だよねえ。やっぱり、合戦シーンなどの盛り上がるところがないと視聴者は退屈するんじゃないだろうか?*1 まあ、そこは脚本家の腕次第?
*1:後半に幕末期の混乱があるけど。