くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

貧困は政府の努力で減らせるみたい

Economist's Viewにクルーグマンのコラムが載っていたので紹介
Paul Krugman: Helping the Poor, the British Way

タイトルは貧困救済、イギリスの道かな?
ちょうど日本でも格差論が盛んなので、なにか参考になるかも。
詳しくはリンク先の文章を読んでいただくとして、要点を個条書きで書くと

  • イギリスの貧困率は97年、労働党が政権を握ってから半分になった。
  • 貧困半減の主な要因は、最低賃金の設定(99年までイギリスには最低賃金がなかった)、家族手当の充実、低賃金労働者のための税控除の拡大。
  • そして(アメリカより)すぐれている社会保障制度。

があげられるそうです。

またクルーグマンはイギリス政府の合理性に驚いているようです。

While researching this article, I was startled by the sheer rationality of British policy discussion, as compared with the cynical posturing that passes for policy discourse in George Bush’s America. Instead of making grandiose promises that are quickly forgotten — like Mr. Bush’s promise of “bold action” to confront poverty after Hurricane Katrina — British Labor politicians propose specific policies with well-defined goals. And when actual results fall short of those goals, they face the facts rather than trying to suppress them and sliming the critics.

機械訳
本 稿を研究している間、ジョージブッシュのアメリカに方針談話で通る冷笑的なポーズと比較して、私は英国の方針議論の全くの合理性に驚きました。速く忘れら れる壮大な約束をする代わりに、 — ハリケーンカトリーナの後で貧困に直面する「大胆な行動」のブッシュ氏の見込みのように — 英国の労働党政治家は、はっきりしたゴールで特定の方針を提案します。そして、実際の結果がそれらのゴールに達しないとき、彼らは彼らを抑えようとして、 批評家に泥を塗ることよりむしろ事実を直視します。

イギリス政府は細かな数値目標を出して、達成できたかどうか厳しくチェックしてもらえるようにしているのですね。数値を出せば客観的な評価が可能だから、なるほどいい方法だと思います。

しかし、イギリスはうまく貧困を減らしているようですね。イギリスが採った方法とは逆のほうへ突っ走っているようにしか思えない日本は大丈夫かなぁorz。

ただし、イギリスがここまで大盤振る舞いの政策を実施できた背景として、安定的な経済成長があったからだと思います。日本はこの10年間低成長を続けてきたのですから、まずは安定的な経済成長を達成することが必要でしょう。