くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

終身雇用を望む若者が増えたのはデフレを放置した結果だ

終身雇用希望の新入社員 過去最高の74.5%(livedoorニュース)

 学校法人産業能率大学は、新入社員の働く意欲や新社会人としての意識、将来の目標などに関するアンケートを実施し「2011年度新入社員の会社生活調査」としてまとめた。

 前回の就職氷河期には、終身雇用を望む割合は5割強であったが、この10年間、その割合は上昇する傾向にあり、2011年の新入社員では過去最高の74.5%に達している。

 どこかで、「最近の若者は……」や、「これだからゆとりは……」という声が聞こえてきそうだけど、どう考えても若者が終身雇用(つまり安定雇用)を望むのはデフレを放置した結果だ。

 デフレは一般物価の下落を意味する。物価の下落は売上げの減少を招く、売り上げの減少は労働者の賃金の下落に繋がる。経済は右肩下がり。物心ついたときからこういう状態に置かれたら人はどういう行動をとるだろう?誰だって振り落とされないように必死に安定した職(公務員や終身雇用)に就こうとするはずだ。

 つまりいまの若者もデフレの犠牲者と言える。そして、そのデフレを放置している政治家や中央銀行こそ叩かれるべき対象だろう。




 最後に、終身雇用を望む人こそデフレ脱却を叫ばなければならない。だって、日本型終身雇用は戦後からバブル崩壊まで(多少の落ち込み時期はあるとは言え)一貫した経済成長の結果生まれたシステムなのだから。