くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

32年前の財政再建議論

 昔の新聞シリーズ。今回は、1980年(昭和55年)の読売新聞です。私まだ生まれてないよ(笑)

 1980年10月21日から「誰のための財政再建」という特集が始まっています。言っていることは、いまと変わらないかな?「増税議論ばかり先行していてダメ。まずは歳出削減を」という内容。あと、驚いたことと言えば、 

 まさか、32年前の新聞でも野口由紀雄先生の名前を見るとはね(笑)。経済評論家の席ってあまり更新されないのかしら?

 当時の経済指標も載っていたので書き出してみると、名目GDP成長率約9%、実質GDP成長率約5.4%、消費者物価指数5.4%、完全失業者数100万人ちょっと!、全国百貨店売上高が毎月前年同月比で9%(10%を超える月もあった)伸び、円ドルの為替レートが217円ぐらいでした。求人広告も載っていたけど、給与面を見るといまとあんまり変わらんような……

 いまから見れば、うらやましいぐらいの経済成長ぶりだけど、当時の新聞を読むと、「景気後退懸念があるので、日銀が公定歩合を引き下げるかも」という記事が載っている。消費者物価指数が5.4%もあるのに緩和姿勢を示すとは。これ、本当に日本銀行?(笑)。いまの日本銀行の姿勢からは想像がつかない。まぁ、制度上いまの日本銀行と昔の日本銀行は全然別物ですよというのは知っていますよ。知っているけどなぁ……


 しかし、消費者物価指数5%の世界はこんな世界なのか。いまの日本から見たらとてもうらやましい世界だ。もちろん日本銀行に言わせれば、「お前はインフレという悪魔に騙されている」なんだろうけど。