くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

今年も日本銀行の優秀さを実感できた年でした。

 総務省から平成23年度11月分の消費者物価指数が発表されました。今年最後の消費者物価指数の発表です。

 平成22年基準 消費者物価指数 全国 平成23年11月分(総務省統計局)*pdfファイルです

 今年は3月に東日本大震災があるなど激動の年でしたが、消費者物価指数は0%近辺を維持し続けています。震災や原発事故によるサプライサイドの毀損によって(ハイパー)インフレになると主張している人がネットでちらほらいましたが、統計を見る限りそのようなことは起こっていないことが分かります。日本銀行は完璧にインフレを押さえ込んでいる!

 ここから、「たとえ天変地異が起ころうとも、世界が滅びようとも、日本銀行はあらゆるものを犠牲にしてインフレを押さえ込む」という、日本銀行の鋼鉄の意志を読み取ることができます。さすが世界経済の最前線でインフレと闘っている中央銀行だ!ちょっとばかし景気が落ち込んだだけで、金融緩和を拡大するFRBBOE中国人民銀行などのふぬけた中央銀行とは違う!日本に住んでいる身としては感激のあまり涙が出てしまいます。

 もちろんインフレを押さえ込むために払った犠牲は大きかった。進む円高、財源問題で大騒ぎして遅々として進まない震災復興(そしてその結果「復興増税」なる25年間の「臨時」増税の決定)。日本銀行はこれらにたいしてほとんど何も行動を起こさなかった。ということは、インフレを押さえ込むためにこれぐらいの犠牲は許容していると言うことでしょう。本当に、「貨幣(の価値)は命より重い」という、某漫画の有名な台詞がこれほどにあう中央銀行はありません。

 日本銀行には来年度もこの調子で、日本国民を苦しめ……じゃなかった、インフレを押さえ込み、物価上昇率0%という「この世の地獄」「地上の楽園」作りに邁進していってほしいものです。



あとがき
 年末ぐらいは日本銀行を褒めないとね。いやぁ、褒めた、褒めた(笑)。