くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

岩田規久男著「景気ってなんだろう」を読みました

景気って何?という質問に対しての私の答え
 景気っていうのは、金回りの良さのことです。景気がよくなればみんな金回りが良くなりますよね。これが景気がいいっていう状態。景気が悪いっていうのは、これてとは逆に金回りが良くない状態。じゃあ、何かの拍子にみんなお金を使わなくなってしまった(=金回りが悪くなった)らどうすればいいの?そういうときは、お金を刷ればいいのです!*1

本書の内容
 本書はもちろん私の答えのように単純な説明をしていません。本書は、まず景気循環の話を導入として、企業の設備投資の重要性、輸出入と景気の関係、賃金がなぜ伸びにくくなったのかといった話を丁寧に説明しています。さらに本書の後半は、最近何かと話題になる物価の話と、景気を安定させる政策(財政政策と金融政策)についてこちらも丁寧な説明がなされています。また、最後の部分に付論としてイワタ流景気動向指数の見方として、景気動向指数を使った景気の見方を紹介しています。

感想
 本書は、総じて丁寧な記述でマクロな経済の見方を教えてくれます。これからの景気悪化に伴い、経済の話題がメディアを中心として増えてくると予想されますが、ミクロな事例ばかり注目するのではなく、マクロ指標も注目していく必要があります。本書はそういった時に役に立つ本といえるでしょう。

*1:この説明はクルーグマンこのコラムまんまですね(笑)