くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

発言をチェック

10日前の話題ですが。
岩田日銀副総裁「学者のように話せない」 歯切れ悪いとの指摘に (日経新聞)

日銀の岩田規久男副総裁は7日午前の参院財政金融委員会に出席し、副総裁就任前と比べ歯切れが悪いと指摘され、「何でもかんでも学者のように話す訳にはいかない」と語った。

 民主党尾立源幸氏に対する答弁。尾立氏が「副総裁になって(発言の)歯切れが悪くなった」と批判したのを受け、岩田副総裁は「学者として言う場合にはマーケットに影響を直接与えることは心配する必要がなくて何でも話せた」と説明。「副総裁の立場になると様々な臆測をマーケットに呼んでしまって色々反応する。それがかえって金融政策上2%の物価安定目標を達成する障害になる」と述べた。

 岩田氏は前職の学習院大学教授時代、積極緩和派の急先鋒(せんぽう)として鋭い弁舌で知られていた。

元の発言をチェックしてみるかと思い、参議院インターネット審議中継をチェック

インターネット審議中継*1

審議の流れは次の通り(書き起こしではありません)

尾立議員(以下尾立) 「出口戦略を考えておくのは重要だと思う。タイミングや手段について副総裁の考えを述べて欲しい」
岩田規久男副総裁(以下岩田)「日銀はデフレ脱却に向けて量的・質的金融緩和を進めている。いまの状況で出口戦略を述べることは適当ではないと考えている。」
尾立「タイミングについては副総裁のおっしゃるとおりだと思うが、(出口戦略の)手段については議論することはできると思う。副総裁の意見を述べて欲しい」
岩田「繰り返しになるが、いまの状況で出口戦略を述べることは適当ではないと考えている。」
尾立「岩田副総裁の学者や日銀副総裁としてのキャリア踏まえて私があげた方法以外に出口戦略があるか述べて欲しい」
岩田「私にもいくつか考えがあるが、いまの状況で出口戦略を述べることは適当ではないと考えている」
尾立「先ほど、大塚(耕平)議員が黒田総裁にたいして『歯切れが悪い』といっていたが、岩田副総裁も同じように歯切れが悪くなっているように思う。もっとズバッと言ったらどうか?」
岩田(ここで新聞の記事に書いてある発言)


 「出口戦略」についてやりとりする流れで出た発言なのね。デフレ脱却の道半ばの現在、そりゃあ「慎重」になるでしょうね。むしろここで岩田副総裁が「出口戦略」について述べたらびっくりするわ(笑)

 そういえば、バーナンキFRB議長もクルーグマンに「バーナンキFRBボーグ(Borg)になってしまった」って批判されてたな。「期待管理」というのはそれだけ難しいものなのだろう。

*1:該当ページに直リンができないので、左上にあるカレンダーの11月7日をクリックして財政金融委員会を選択してください。