くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

自分たちは現行憲法下で散々自由を謳歌してきたであろうに……

自民党憲法改正案が話題になっています。

自民 憲法改正案を発表(NHKニュース)
「国民の基本的人権は国家が自由に剥奪できます」という自民党改憲案のトンデモ内容まとめ(Togetter)

 
 はてブコメントでも書いたけど、生まれてから現行憲法下で散々自由を謳歌してきたであろうに、そういう人たちが作った改憲案がこんな代物とはね。ちょっとしたブラックジョークだよね(笑えんけど)。

 私が一番やだなぁと思っていることは、「いかれた奴がひょんな偶然で権力の座についてしまい、むちゃくちゃなことをやってしまうことだ」。これを防ぐために、権力はある程度法で縛っておいたほうがいいし、権力は集中させずに分散しておいた方がいい。それに言論の自由も保障しておいた方が、権力に対してある程度のカウンターとなり得るだろう。

 もちろんこれはデメリットもある。スゴイ優秀な人物が出てきても手腕があまり発揮できないかもしれないし、権力の分散は(利害)調整コストの上昇を招くし、セクト主義を生むかもしれない。それでも「いかれた奴がひょんな偶然で権力の座についてしまい、むちゃくちゃなことをやってしまう」よりはマシだと思う。

 
 
 そういえば、権力に責任なしの自由を与えた結果、むちゃくちゃなことをやっている生きた実例がいまの日本に存在していたな。それは日本銀行

 日本銀行は日本の金融政策を決定できるという極めて大きな権力を持っている。この日本銀行は15年ぐらい前に責任なしの自由(独立性)を与えられたんだ。

 それで日本はどうなった?15年ぐらいずっとデフレのままだ。恐ろしことに彼らはこれが一番日本にとっていいんだと信じているんだ。一部の学者や政治家や国民の中には「これはおかしいんじゃねーの」と、声を上げる人もいるけど、直接日銀を動かすことはできない。

 やっぱり、権力は無茶しないようにある程度法で縛っておかないとね。というわけで憲法改正よりも日銀法改正をお願いします。