一読して、「よくこんだけ集めたなあ。」と、感嘆してしまう。
本書は、第2次大戦下で発行された雑誌の記事、広告をまとめ、いかに当時の国民が戦時体制に組み込まれていたかを描き出している本です。こう書くと、とても「お堅い」本だと思うかもしれませんが、著者の解説文が面白くて大笑いできます*1。もちろんこういう文体は好き嫌いが分かれると思いますが、解説文抜きで見ても面白い(興味深い)図版が多数収録されています*2。
面白い本なのですが、読みながらふと不思議に思うのです。こういった国が65年前に極東の島国に存在していて*3、そしてそこで私のおじいさんやおばあさん(どちらもずいぶん前に亡くなったけど)が生活をしていたということに。歴史としては知っているけど、昭和の最後の方に生まれた私から見れば現実感ないよね(こんなこと書くと怒られそう)。
贅沢を言うならもうちょっと大きい判型で読みたかったなぁ。値段との兼ね合いがあるから難しいんだろうけど。
最後に著者のブログのURLを貼っておきます。ブログの文体を見て面白いと思ったらきっと気に入る本だと思います。
一応商品紹介も貼っておくか
神国日本のトンデモ決戦生活―広告チラシや雑誌は戦争にどれだけ奉仕したか
- 作者: 早川タダノリ
- 出版社/メーカー: 合同出版
- 発売日: 2010/08/01
- メディア: 単行本
- 購入: 10人 クリック: 237回
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