くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

世界にひとつしかない「黄金の人生設計」(橘玲著)を読みました

「新教養主義宣言」(山形浩生著)で紹介(書評)されていた本*1をようやく購入しました。
本書のスタンス
本書のスタンスは、プロローグに「汝、人生を前向きに語るなかれ」に明確に書かれています(というかプロローグのタイトルから読み取れますねw)。

これまで私たちは、人生というのはポジティヴに語るものだと、ずっと教えられてきました。「人生とはこうあるべきだ」「お前はこういう人間になるべきだ」というように。しかし、ひとりひとりの人生が異なる以上、こうしたポジティヴな人生論は単なる押しつけになるほかありません。(中略)だからといって、人生について語ることが無意味になったわけではありません。「人生」とはじつは、ネガティブに語らなくてはならないものだったのです。「私の人生はどのような条件によって規定されているか」というように。(強調原文ママ)

本書が扱うのは、人生の8割を占めるインフラ(土台)部分のうち、経済的な側面だけです。それを主に、不動産と生命保険という2種類の投資商品を通じて考えてみようというのが、私たちの基本的なアイデアです。

目次
第1部 不動産は人生にとってほんとうに必要か?
第2部 6歳の子でもでもわかる生命保険
第3部 ニッポン国の運命
第4部 自立した自由な人生に向けて

感想
 第1部の持ち家VS賃貸の比較は、実家住まい(しかも田舎)の私にとっては、いまいちピンとこない話。家や土地を相続した場合どうすればいいのかも書いて欲しかった(この場合でも、家と土地をうっぱらって賃貸で暮らした方が得なんだろうか?まさかね)。第2部の生命保険の話はわかりやすかった。うちの親はホイホイ保険に入ってしまう人なので、一度整理する必要があるな。第3部は年金、健康保険、教育に関して書かれています。書いてあることは、その通りだと思いますが、「じゃあ実際私は何をすればいいの?」と思ってしまいます。年金はダメ、健康保険も問題あり、……でも給料から天引きされちゃってるからなあ。どうしようもできない。やはり、選挙しかないのかな。4部はPTの話。PTとは「Permanent Traveler」の略称で、ようするに居住地をころころ変える人のことです。こうやって税金をなるべく払わないようにすると。正直手間ばかりかかるような気がするんだけどなあ。まあ貧乏人の私には関係ない話か。

 しかし、これを読んでも実行できることといったら、保険の見直しぐらい?あ、正社員になるのが先か(笑)。はやく景気がよくなーれ*2

*1:正確には、「ゴミ投資家のための人生設計入門」の書評が載っていました。本書はそれを改題、再編集したものです。

*2:景気も個人じゃ、どうしようもできないよな