「その数学が戦略を決める」読了
近所の図書館の新刊コーナーにあったので借りて読んでみました。
内容
本書は、最近のコンピューター技術の進歩で大量のデータ解析(基本は回帰分析)ができるようになり、そのデータ解析(本書ではそれを「絶対計算」とよんでいる)が、専門家の予測を凌駕しつつある現状を紹介しています(それとそれに対する専門家の抵抗も)。
様々な分野に応用されつつある「絶対計算」
どのような分野に「絶対計算」が使われているかというと、ワインの品質予測、プロ野球選手の能力予測(これNHKスペシャルで触れてたよね(日本選手のスカウト特集で))、医療改革等々、あと当然ながらGoogleのアドセンス機能やAmazonのお勧め機能なんかもこれが応用されています。本書を読めば、「絶対計算」が私たちの生活に身近なものになっていることが分かります。
専門家の抵抗
それほどすごい「絶対計算」ですが、当然のことながらその分野の専門家からかなり批判されている様子も本書では描かれています。そりゃ、自分たちの稼ぎ場所を浸食されたら怒るよなぁ。
感想
「絶対計算」はおそらくこれからもどんどん利用範囲を拡大していき、私たちの生活にとってほぼ必要不可欠な技術となるでしょう。それに対して危機感を持つ人がいるかもしれませんが(なんせデータさえあれば私たちの嗜好さえも推測できてしまうのですから)、私はあまり危機感を抱きませんでした。もうこのままおし進めていったら、どうなるんだろう?といった、期待感の方が大きいです。変かな?<<私(^_^)
余談
最初本書のタイトルを、その数「字」が戦略を決めると読んでいましたorz
- 作者: イアン・エアーズ,山形浩生
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/11/29
- メディア: 単行本
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