くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

イワタ流景気動向指数グラフ更新(2014年9月分追加)

 先日、内閣府から2014年9月分の景気動向指数の改訂値が発表されました。

景気動向指数(内閣府)

CIの改訂値は次の通り

CI(速報値) CI(改訂値)
先行指数 105.6 105.6
一致指数 109.7 109.8
遅行指数 115.8 117.0


2008年1月から

直近1年



 2014年9月のCI先行指数対6ヶ月前比は-1.6でした。まだまだマイナス圏内ですが、マイナス幅は着実縮まっています*1。CI一致指数で景気を判断している内閣府は「景気は下降局面への変化を示している」と、慎重な見方を崩していませんが、私は「底は脱しつつある」と、楽観的な見方をしています。

 それにしても、2014年9月のCI先行指数はだいたい2012年12月と同じぐらいなんだよね。ホント、「振り出しに戻った」感じ。これなら、1%ずつ段階的に上げていく方がまだマシだったろうなあ(もう遅いけど)。まあ、景気は持ち直しつつあるし、前向きに考えれば「アベノミクス」の仕切り直しの機会かもしれない……ん?仕切り直し



1997年のようになるのだろうか?
 CI先行指数対6ヶ月前比は着実に改善しつつあるとはいえまだマイナス圏内だし、先日発表された2014年7-9月期のGDP(第1次速報)はマイナス成長。誰しも脳裏にちらつくのは「1997年の消費税増税による景気後退」でしょう。というわけで、当時と今のCI先行指数対6ヶ月前比の動きをグラフにしてみました。

1997年と2014年の比較


 

 
 もし、「歴史は繰り返す」のなら、これからが「本当の地獄」。とはいうものの、政府は来年の再増税を延期した、補正予算も組むらしい。日銀もQQE2*2をやった。「不十分だ」という批判はあるにせよ政府と日銀は打てる手は打っている感じはする。だから、1997年のようになる可能性は低いと思っています。もちろん、世界のどこかで「どえらいこと」が起こるかもしれないので「日本経済は1000000%大丈夫」と断言はできないけれど。


……書いていて思ったが、自分は本当に強気派だなぁ。




イワタ流景気動向指数とは

岩田規久男先生の『景気ってなんだろう』という新書の中に、「イワタ流景気動向指数の見方」が載っています。「イワタ流景気動向指数の見方」とは、

  • CI先行指数対6ヶ月前比
  • DI一致指数

の2つの指数から景気を判断する見方です。岩田先生によると、

  • CI先行指数対6ヶ月前比がマイナス
  • DI一致指数が2ヶ月連続で50を下回っている

場合、景気後退のサインとみなします。

 また、景気動向指数を知りたい方はこちらをご覧ください

景気動向指数の利用の手引

*1:DI一致指数も70となり、景気判断の目安となる50を上回っています

*2:という名称でいいのかしら?