くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

果物数量理論にもとづく経済政策を考える

Twitterを眺めていたら興味深いTweetがながれてきました。

https://twitter.com/LaLaLanLanLan/status/314567508571082752


 もちろんこのTweetの目的は高橋洋一先生の(いい加減な)回帰式を皮肉ることだということは十分承知しています。

 だから、皮肉にマジ反応カコワルイなのですが、おもしろい結果なので、これをもとにした経済政策を考えたいと思います(もちろん冗談ですよ)。

果物の消費量を増やすことは消費額を増やすこと
 さて、世帯あたりの果物の消費量を増やすためにはどうすればいいでしょう?

 私たちはだいたいスーパーや八百屋で果物を買って食べます。つまり果物の消費量を増やすためには果物への消費支出を増やせば良いのです!(当たり前?)

 ということは政府ができる経済政策は家計の果物への消費支出を支援することでしょう。

所得支援策
 支援策はいくつかあります。たとえば年間の果物支出を所得控除の対象にするというのはどうでしょう?いちいちレシートを保存して確定申告するのは面倒なので、月2万円分の果物を消費するとして年間24万程度の所得控除を実施するとか。

 他には毎月「くだもの券(数万円分)」を各世帯に配布するという手もあります*1

 ただし、これらの所得支援政策は本当に果物への支出(果物の消費量)を増やすかどうかはわかりません。

 単なる所得控除だと使途を限定できないし、果物への支出にしか使えない「くだもの券」だって、金券ショップやブラックマーケットで現金に換える人が出てくるでしょう。

これも公共事業?
 もうちょっと直接的に消費量を増やす方法がないものか……そうだ、政府が直接果物を買い取って全世帯に配ればいい!

 日本の世帯数は約5,000万、インフレ率2%を達成するまで毎月2万円程度の果物の詰め合わせを政府が全世帯に無償で配るという案はどうでしょう?5,000万世帯に2万分の果物の詰め合わせを配るから政府の支出は、

5,000万×2万円=1兆(円)

 毎月1兆円ぐらいになります。この案の副次的な効果として運送業者への好影響があげられるでしょう。なんせ、毎月5,000万個もの大口案件です。どこの会社ものどから手が出るほど欲しいはず。これを見越して人員増員、物流拠点の開設(設備投資)も活発になるかも。うん、これはいい景気対策になるぞ!

 この案の問題点は市場をゆがめてしまうことです。政府が果物を(高値で)市場から買い上げれば、果物が品不足になりスーパーの棚はがらがらになってしまうでしょう。また、家計は果物を購入しなくなります*2。世帯の果物消費量は総務省の「家計調査」から求められますが、見かけ上果物の消費量は減るでしょうね……あれ!?

 まあ、実際の消費量は増えるから問題ないか。

 
果物数量理論にもとづく経済政策でもうまくいきそうだけど……
 果物数量理論にもとづく経済政策でもうまくいきそうです。ただ特定の産業にカネを突っ込むのは世論の反発が大きいし、経済学者のウケも悪いでしょう。やっぱりこれ↓を直接配った方がいいかもね(これも反発が大きいけど)。

*1:以前「地域振興券」というものが配られたことがあるので実施するハードルは低いでしょう。

*2:だって政府から毎月2万円程度の果物が送られてくるんだもん