日銀は潜在成長率を「0%台半ば」と推計しているみたい
今日、公表された「展望レポート」より。
展望レポート 2013年10月(基本的見解)*pdfファイルです
本文1ページ目の注釈2に書いてある。
内閣府も潜在成長率の推計をしているはずだけど、直接公表はしてないみたい。2013年5月23日付の日経新聞の記事によると、内閣府は潜在成長率を0.8%推計しているらしい。
1〜3月期の需給ギャップ、2.3%のマイナス 内閣府試算 (日経新聞)
需給ギャップは実際のGDPから潜在GDPを差し引いて算出する。内閣府は経済の巡航速度といわれる潜在成長率を0.8%としている。実際の成長率がこれを上回ると供給よりも需要の伸びが大きく、需給の引き締まりを通じて物価上昇の圧力が加わる。
日銀の方が若干低めなのね(推計方法の違いなのでしょう)。日銀は展望レポートで「来年の消費税増税でGDPは一時的に落ち込むが、潜在成長率を上回る成長をすると見込んでいる」と書いているけど、これはつまり「0%台半ば」を上回る成長を見込んでいると言うことなのでしょう。
一方、内閣府は潜在成長率をちょっと高めの「0.8%」と見込んでいる。ということは、消費税増税後の景気判断に際して日銀と内閣府で齟齬(そご)が生じる可能性がある。
この齟齬が、来年以降のマクロ経済政策運営の障害にならなければいいけど。