NHK解説委員室より
時論公論「穀物価格高騰とコメ余り」
リンク先の文章は、国外の農産物(小麦やトウモロコシ等)価格の高騰と国内のコメ価格の下落にふれ、こうした状況を解消するためにコメ中心の生産構造からの構造転換を推し進めるべきと書いてあります。私もこの考えに賛成なのですが、この文章でふれてない点があります。それは
農業補助政策(稲作に限定するならコメの価格維持政策)*1
どうしていままで農家がコメばかり作っていたかというと、コメの価格維持制度があったため生産量にかかわらず一定の所得が見込めたから。そしてその結果、コメ余りが発生する。こういった事例は経済学では下限統制の典型的な例としてあげられます。
このような場合なかなか構造転換は進みません。だって、コメ作っていればある程度補助金が入ってくるんだもん。もちろん、最近は補助金も減ってきていて中小農家の経営は苦しくなってるけど。でも、日本の農家の約8割は兼業農家だしなぁ*2
というわけで、農業の構造転換を強く進めるためには、農業補助金の削減もセットで行う必要があるでしょう(ま、いまもやってるけどね)